コラム

色って不思議

2023年4月
根岸

皆さんは好きな色、嫌いな色はありますか?
いつもは青色だけど今日はなんとなく赤色の気分、気がつくと同じ色の洋服ばかり買ってしまうといった経験が一度はあるかと思います。また赤は情熱、ピンクは恋愛など色のイメージってありますよね。
 今回はそんな色について話してみたいと思います。

私たちの日常生活の中では様々な色が溢れかえっています。よく青色の食べ物は食欲が湧かないと言われていたり、企業で商品を出す時にどの色のパッケージにすると購買意欲が湧くかを検討したり、色は私たちが思っている以上に心の働きに影響を与えています。色で溢れかえっている日常の中でこの色はなんとなく好きじゃないなと思ったり、今まで嫌いだったのに最近気になる色になってきた、この色を見ると落ち着く気分になるなど色は私たちの無意識に訴えかけ、そこから様々な感情や記憶が呼び起こされているのです。

主な色の印象
…情熱の赤と言われるくらいパワフルなイメージがあります。また、戦隊系のアニメでは赤がリーダーになることが多い印象ですよね。また日本では日の丸の色であり太陽を表しています。赤のイメージワードは情熱・興奮・熱さ・闘志・愛情などがあります。赤を取り入れるとやる気が芽生えたり気分を高揚させるので自分を奮い立たせたいときにおススメです。 反対にリラックスしたい時は逆の効果になるので注意が必要です。

…季節で言うと秋を連想する方も多いのではないでしょうか。実りの秋とも言われ英語名であるオレンジも多くが秋に実をつけます。また、夕日や紅葉など橙色はどこかホッとさせてくれる暖かさを感じる色でもあります。そこから橙のイメージワードは実り・暖かさ・家庭的・明るさ・ポジティブ・快活となります。明るい気持ちや暖かみを出したいときに小物やインテリアに取り入れるのがおススメです。オレンジの優しくて暖かい光は心の不安を取り除く作用があると言われています。

…黄色はとても目立つ色なので工事現場の注意喚起、子どもの帽子などで使われることが多いです。また、食欲増進効果や脳の活性化にも効果があると言われています。黄色は太陽の光やひまわりなどを連想させ元気という言葉がぴったりな色です。黄色のイメージワードは明るさ・元気・陽気・希望・好奇心です。対人関係に効果があると言われている色ですが、 子どもが好む色でもあり幼稚な印象を与えやすい色でもあるので、会議よりはパーティーや食事会などに向いているといえるでしょう。

…暖色の黄色が持つ元気さと寒色の青色が持つ冷静さが合わさり出来た色が調和を表す緑になります。緑はこの黄色と青どちらが強いかによって印象が変わる色でもあります。黄色に近い黄緑は若葉のようなフレッシュな印象を、青に近い青緑は森のような落ち着きを与えます。山や森などに行ってリラックスされる方もいらっしゃると思います。緑は交感神経と副交感神経を整え緊張をほぐしてくれる効果があります。緑のイメージワードはいやし・リラックス・安定・フレッシュ・調和・成長があります。気持ちを落ち着けたい時、ストレスを和らげたい時におススメですが逆に気持ちを高揚させたい時や自己主張したい時には向かない色です。    
   
…青は空・海など水を連想させ冷たさやさわやかさをイメージする方が多いと思います。副交感神経に働きかけるため痛みの緩和や血圧の安定、興奮を鎮める効果があります。また、マリッジブルーのように憂鬱を表現することもあります。青のイメージワードは冷静・静寂・清涼・鎮静・クール・知性になります。理性的で知的な印象を与えるので勉強部屋やビジネスシーンに向いている色です。また鎮静も兼ねているのでゆっくり眠りたい寝室にもおススメです。ゆううつの意味も兼ねているので寂しさを感じるときやエネルギーが欲しい時には向きません。

ピンク…ピンクは白と赤を混ぜた色になりどちらが強いかで幅が広い色となります。赤が強いと華やかさが強くなり白が強いとやさしさ、かわいらしさ、幸せというイメージになり白が強いピンクが一般的なピンクのイメージになる方が多いのではないでしょうか。ピンクは女性ホルモンの分泌を促すので美容に効果的なことや攻撃性を抑える作用があると言われています。ピンクのイメージワードはやさしさ・愛情・かわいらしさ・甘さ・母性・ロマンティック・思いやりがあります。人当たりよく見られたい、やさしい気持ちになりたい時、愛情を表現したい時におススメですが、知的に見せたい時や集中したい時には向きません。

今回は主な色を取り上げてみましたが、一口に緑といっても濃い緑から薄い緑まで色は際限なく存在します。黄緑は好きだけど抹茶みたいな緑色は好きじゃないなど人それぞれ好みはあると思いますが、自分が心地いいと思える色に出会えたら素敵ですね。
 今日は会議だから冷静でいよう思って小物で青を足してみる、部屋が暗く感じるのでインテリアにオレンジや黄色を足してみる、そのような使い方でも良いと思います。なんとなく気になる色が出てきた、好きな色が変わってきたと感じたらどうしてだろうと考えるのも良いかもしれません。

参考資料:U-CANカラーセラピスト講座テキスト