コラム

心理検査・知能検査のお話

2017年7月25日
土井

心理テストはお好きでしょうか?
朝のニュースやバラエティ番組、それに本屋さんのちょっとしたコーナーなんかでよく耳に、目にしたりしますよね。
なかなかおもしろいですよね。ちょっとした質問に答えたら、なんだか自分の一面が分かったような感じになって。

ただ、今日はそうしたものではなく、心理カウンセリング・心理療法の機関として行わせていただく心理検査・知能検査のお話です。

カウンセリングオフィスSARAでは心理検査・知能検査を実施しています。
検査の入口としては、カウンセリングを始める中、行う中で相談者の方から検査のご希望をいただいたり、カウンセラー側からご提案させていただくこともあります。また、医療機関にかかってらっしゃる方などは主治医の先生から検査の勧めを受けて当機関を紹介されてお見えになる方もいらっしゃいます。

こうした検査の中には、5分程度で終わるものもあれば、2時間以上もかかるものもあります。また、検査は種類によって1回のカウンセリング面接よりも高額なものもあります。そのため、ご協力いただいた分の成果はできる限りお返ししたいと思って検査に臨ませて頂いています。

検査をして何が分かるのか、そんなに負担をおしてそれだけの価値があるのか、ということを考えますと、検査を受けられた方がこの世の中とどう付き合ってきたのか、付き合っていくのが合っていそうか、ということに触れていく指針になりえるものとして価値があるのではないかと考えています。

心理検査は実施する心理士によって様々な進め方がありますが、僕個人としては毎回「検査をしてご自身のどんなことが分かったら良いなって思いますか?」とお訊ねしています。せっかく時間とお金と精神力をかけて受けていただくものなので、できる限り検査をご希望される方の“知りたい”を一緒に考えさせていただき、それに合う検査と、結果から分かる範囲での“知りたい”を見つけていく共同作業をしたいと思っています。

ただし、心理検査はなんでも分かる万能なものでも、未来の自分を言い当ててくれる占いのようなものでも残念ながらありません。
しかしながら、例えばある人には「なんで部屋が片付かないんだろう?」という生活上の知りたいことや、ある人には「どうしてこんなに生きづらいんだ」という人生観に関わる“知りたい”があるとします。

カウンセリング面接内でのお話で、一緒に考えを整理して、明らかになっていくことも非常に多いですが、こういう自分の困っていることがあるけれどもどうしたら良いものか分からない、とにかく不快や不満があるけれども自分でも何て表現して良いか分からない、それにどう対応すれば良いと考えられるかを、助けてくれるものの1つが心理検査です

片付けができないのは、気をつけていないと手に持っている物をちょっとソファに置いている間に他のいろんなことが気になってしまい、最初に持っていた物が置きっぱなしになることの繰り返しかもしれませんし、生きづらいのは他者との間に壁を高く作りすぎて、知らず知らずの内に自分が回避的になっていることが要因の1つかもしれません。

心理検査という、これまで臨床心理学では研究されてきたある程度客観的な指標のあるものと、生きてこられたこれまでのこと、これからどうなりたいというお気持ちを合わせてご一緒に考えさせていただければ、何かしらこれまでと違う自己理解や、これからを考える上での整地になるのではないかと思います。

もしご興味があれば、ご一緒に“知りたい”への答えを見つけに行きましょう。